石川県金沢市の総合木材問屋
フルタニランバー株式会社

コラム「森のフルタニさん」

合板ショック(ベニヤショック)とは?インドネシアやマレーシアの合板が高騰中

投稿日:2022.03.03/更新日:2022.06.05

建設業界をはじめとして、木材を扱う業界ではウッドショックによって経営に深刻な影響を及ぼしています。

 

 

2020年から輸入丸太価格が高騰し、それに連動するようにして製材価格も高騰。

 

 

そして現在、住宅建築に欠かせない合板(ベニヤ板)が高騰しており、各所にさまざまな影響が出はじめています。

 

 

この現象はウッドショックに並んで「合板ショック(ベニヤショック)」ともよばれており、日本のみならず世界に影響が波及しています。

 

 

今回の記事では、合板ショックはどのような影響を及ぼしているのか、今後の見込みを解説するとともに、住宅メーカーや事業者が講じるべき対策方法もあわせて紹介します。

 

 

合板ショック(ベニヤショック)とは?

材木

合板ショックとは、建材として多く用いられる合板(ベニヤ板)が品薄化し、価格が高騰している現象のことをいいます。

 

 

新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延にともない、2020年半ばから輸入木材の供給が追いつかず、丸太価格が高騰するウッドショックが長期化しています。

そして2021年からは合板価格も徐々に高騰しはじめました。

 

 

2021年前半頃までは比較的供給量が潤沢で輸入価格も安定していた合板ですが、オミクロン株の蔓延や海外での自然災害が重なったこともあり、丸太価格の上昇に時間差で連動するようにして合板価格も上昇。

 

 

その結果、深刻な合板ショックが引き起こされています。合板の主な輸入先はインドネシアやマレーシアといった東南アジアが占めています。

 

 

両国は新型コロナウイルスによってロックダウンを断行したこともあり、合板ショックを引き起こす引き金にもなりました。

 

 

合板ショック(ベニヤショック)はいつまで続くのか?

船

新型コロナウイルス感染症の収束見込みがなく、さらに不安定な国際情勢、原油高などさまざまな要因が重なっていることもあり、合板ショックがいつまで続くのかは依然として不透明な状況です。

 

 

2021年の時点では、日本国内で新築需要が増加する3月から4月をピークに徐々に収束していくのでは、といった見方もありました。しかし、2022年に入ってから状況は大きく変わり、むしろ今後さらに悪化していく可能性も否定できません。

 

 

ただし、合板価格は丸太価格に連動し、時間差で変化していく特徴もあることから、輸入丸太価格の変動状況を見ておけば合板価格も予測しやすいはずです。

 

 

合板ショック(ベニヤショック)による影響

材木

合板はさまざまな用途に活用されており、たとえば建物の壁や床、屋根などに用いられる構造用合板は建築資材として欠かせないものです。

 

 

そのため、合板を安定的に供給できない状況に陥ると、建物をつくるうえで不可欠な建材が確保できず工期に遅れが生じることはもちろん、価格に転嫁せざるを得ないケースも出てくるでしょう。

 

 

また、合板は建材としての用途だけでなく、家具や化粧材などに使用される普通合板や、ビル建設などの基礎工事で用いられる型枠用合板も存在します。

 

 

そのため、これ以上合板ショックが長期化すると、一般住宅だけでなくさまざまな業種に深刻な影響を及ぼすことが予想されるでしょう。

 

 

合板ショック(ベニヤショック)の対策方法

材木

合板ショックによって大きな影響が出ているのは、主にインドネシアやマレーシアといった海外からの輸入木材がメインですが、国産の丸太価格も上昇傾向にあります。

 

 

合板ショックの根本的な原因は新型コロナウイルスや自然災害、国際情勢などさまざまな要因が絡んでおります。

いずれも世界的な規模で発生しているもののため日本政府としても有効な対策が講じられていないのが現状です。

 

 

合板を取り扱う資材メーカーや建設事業者などでは、今後さらなる価格高騰を見据えてあらかじめ多めに在庫を確保するよう動いているところもあります。

 

 

また、用途によっては合板以外の代替材料に切り替えるといった方法も考えられるでしょう。

 

 

なお、フルタニランバーには合板ショックが続くなかでも、ラワンやシナといったベニヤ材、針葉樹の構造用合板、内装用木材としても重宝するランバーコアなど、豊富な在庫を確保しています。

 

 

 

 

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大を発端として発生したウッドショックですが、現在は建材として欠かせない合板が不足し価格が高騰する合板ショックが発生しています。

 

 

度重なる自然災害に加えて、現在は不安定な国際情勢、原油高などのマイナス要因が重なっており、合板ショックがいつまで続くか見通せない状況です。

 

 

ウッドショックおよび合板ショックの根本的な原因は極めて大きな問題であり、企業や日本政府だけで解決に導くことは難しいといえるでしょう。

 

 

そのため、まずは在庫の確保や代替材料への切り替えなど、できる対策から始めていくことが重要です。

 

 

取引先から合板を取り寄せたいものの、十分な量が確保できない、または納期の遅れや価格の高騰で困っているという事業者様は、ぜひ一度フルタニランバーまでご相談ください。