フルタニランバー株式会社
コラム「森のフルタニさん」
能登ヒバに含まれるヒノキチオールとは?|価格比較についても
投稿日:2023.02.09/更新日:2023.02.09
石川県の県木である「能登ヒバ」は、優れた殺菌効果や防腐効果があり、品質の高い建材としても知られています。
ヒバと聞くと東北地方で産出される木材というイメージを抱く方も多いと思いますが、石川県の能登ヒバも北陸のブランド木材として地位を確立しています。
能登ヒバは建材以外にも、工芸品などさまざまな用途に使用されていますが、なぜこれほどまでに多くの用途で活用されるのでしょうか。
その理由を探っていくと、能登ヒバに豊富に含まれる「ヒノキチオール」という成分が関係していることが見えてきます。
本記事では、能登ヒバに含まれる成分の特徴を詳しく解説するとともに、ほかの木材との価格の違いなどもあわせて紹介します。
Contents
能登ヒバとは
能登ヒバとは、石川県の能登地方で生産されるヒノキ科の木材です。
石川県の県木にも指定されており、強い殺菌効果や防腐効果があることから建材として特に人気があります。
そもそもヒバという植物は、東北地方を中心に比較的緯度が高い地域で育つことが特徴であり、自生することができる南限は関東北部とされています。
ヒバがどのようにして石川県に持ち込まれ、現在のように能登ヒバとして定着したのかははっきりとしていませんが、12世紀頃に海外から持ち込まれたという説や、東北地方から持ち込まれ植林されるようになったという説もあります。
能登ヒバに関する詳しい内容については、🔻以下の記事でも紹介しているためぜひ参考にしてみてください。
能登ヒバに含まれるヒノキチオールとは?
能登ヒバには優れた殺菌効果や防腐効果があると紹介しましたが、これはヒバに豊富に含まれる「ヒノキチオール」という成分が影響しています。
ヒノキチオールは1936年にタイワンヒノキという植物から発見された成分で、抗炎症作用や皮膚の代謝を助ける働きなどもあることから、現在では化粧品やスキンケア用品、医薬品などにも活用されています。
能登ヒバの優れた防腐効果を証明する実験として、野外における耐久試験が有名です。
シロアリが生息する野外にスギとヒノキ、ヒバの心材を放置し耐用年数を調査したところ、スギは3.9年、ヒノキは4.6年であったのに対し、ヒバは10年という驚異的な数字を残しました。
建材として定番ともいえるスギやヒノキの倍以上の耐朽性を示したこともあり、ヒノキチオールはほかの木材にはない優れた効果を発揮する成分といえるでしょう。
また、ヒバを含むさまざまな木片に黄色コウジカビの胞子を塗布し10日間培養したところ、ヒノキやスギ、ブナ、マツなどの木片にはカビが発生したものの、ヒバだけはカビを一切寄せ付けなかったという実験結果もあります。
能登ヒバとその他ヒバ材の価格比較
石川県が令和元年に行った調査によると、能登ヒバの木材価格は1立方メートルあたり11万1,600円であったのに対し、米ヒバの価格は1立方メートルあたり8万9,600円となっています。
建材としてメジャーなスギ材は7万5,000円、米マツが8万2,800円であるのと比較しても、能登ヒバの価格は高価であるといえるでしょう。
なお、2012年以前はわずかに米ヒバのほうが高価で、次いで能登ヒバというランクでした。
しかし、能登ヒバのブランド化を積極的に推進したことなどもあり、2013年以降は10万円の大台を突破。その後10年にわたって能登ヒバの価格は高値で推移しています。
さらに、2020年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、ウッドショックとよばれる世界的な木材価格の高騰が起こりました。
これにともない、米ヒバの木材価格も高騰しましたが、同時に国産材へ回帰する動きも見られたことから、能登ヒバの価格も輸入木材に引っ張られるように高騰しました。
2022年には世界情勢の変化によってさまざまな物価が高騰しましたが、海外からの輸入に多く頼っている木材も例外ではなく、輸入材・国産材ともに今後も高値が続く見込みです。
能登ヒバを購入するときの選び方や注意点
能登ヒバは石川県のブランド木材としての地位を確立しており、さまざまな店舗で購入することができます。
しかし、一口に木材といってもさまざまな種類があり、用途や目的に応じて選ばなければなりません。
能登ヒバのベストな購入方法としては、現地まで赴き、店頭のスタッフへ相談しながら自分自身の目でも確認することです。
しかし、必ずしもそのような方法がとれるとも限らず、物理的に難しいケースもあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、地元である石川県にある事業者へ直接コンタクトをとる方法です。
単純な通信販売のような形態ではなく、メールや電話などで相談しながら用途や目的に合った商品を提案してくれる事業者を選ぶことがおすすめです。
フルタ二ランバーが取り扱う能登ヒバの特徴
能登ヒバを購入するにあたって、地元企業や地元住民ではない方が、信頼できるお店を選ぶことは簡単ではありません。
もし、能登ヒバを取り扱うお店選びに迷った際には、フルタニランバーへ一度ご相談ください。
フルタニランバーは石川県金沢市にある木材卸売企業であり、創業から100年以上の歴史を誇ります。
品質の高い能登ヒバを仕入れるネットワークをもっていることはもちろん、木材乾燥や製品管理、加工技術もトップレベル。
用途に応じて木材の加工が必要な場合でも、ワンストップで対応できる強みがあります。
フルタニランバーで能登ヒバを販売する際には、まずは公式サイトから問い合わせいただいた後、電話やメールなどで詳しい用途や加工の要件などをヒアリングさせていただきます。
遠方のお客様でも、しっかりとコミュニケーションをとったうえで専門のスタッフが最適な提案を行うため、地元で購入するのと同等の安心感を得られるはずです。
🔻フルタニランバーへのお問い合わせ🔻
まとめ
能登ヒバに含まれるヒノキチオールという成分は、優れた殺菌効果と防腐効果があり、住宅の基礎や柱などに使用することで高い耐久性を維持できます。
建材として定番のスギ材や輸入木材に比べて高価であるものの、その分品質も高いことから根強い人気を誇っています。
能登ヒバを取り扱うお店は石川県内を中心に数多く存在しますが、木材の購入が初めての方にとっては不安を感じることもあるでしょう。
地元である石川県まで足を運ぶのが難しい場合には、遠方のユーザーに対しても電話やメールで丁寧にヒアリングを行ってくれるお店を選ぶことが大切です。
フルタニランバーでは丁寧なヒアリングと木材乾燥から加工までワンストップのサービスを提供しており、木材選びのノウハウがない方でも安心して利用できます。
🔻能登ヒバ楽器プロジェクト「ATENOTE」についての記事もご覧ください🔻
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