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構造用合板の特徴とは?ベニヤとの違いと用途別の厚みの選び方

木材製品の製造や販売に携わるなかで、構造用合板の仕入れや採用をご検討中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

とはいえ、普通合板やベニヤとの違いが分かりにくく、用途に合う厚みの選び方などに迷う場面もあるかもしれません。

この記事では、構造用合板の特徴や品質基準、用途別の厚みの選び方について、近年の供給リスクも踏まえて詳しく解説します。

構造用合板の概要

構造用合板がどのような建材なのか、まずはその定義と基本的な構造についてご紹介します。

構造用合板の定義と基本構造

構造用合板とは、単板(ベニヤ)を繊維方向が直交するように奇数枚重ねて接着した木質パネルです。

建築物の壁や床、屋根の下地など、強度が求められる構造部に使われます

単板を直交させて積層することで反りや割れを抑え、寸法安定性と強度を高めている点が特徴です。

その性質上、建材として一定の品質が求められるため、JAS規格に基づいて製品を選定することが前提となります。

構造用合板の特徴とメリット

構造用合板が強度が求められる場面で使われるのには、いくつかの理由があります。

  • 高い強度と方向安定性:
    単板を繊維方向が直交するように積層しているため、方向による強度差が小さく、曲げやせん断の力に対して強さを発揮。一枚板では生じやすい強度のばらつきを抑えられる。
  • 優れた寸法安定性:
    直交積層によって木材本来の反りや割れ、収縮といった動きを互いに打ち消し合うため、寸法の狂いが起きにくい。広い面を安定して保てるため、壁や床の下地として信頼性が高い。
  • 地震に強い耐力壁をつくれる:
    耐力壁として壁に張ることで筋交いの代わりとなり、地震の揺れに抵抗する力を生む。面で建物を支える構造が生まれるため、耐震性を高める建材として重宝される。
  • 高い施工性と加工性:
    910×1820mmなどの大判パネルが主流で、一度に広い面を施工できるため作業効率に優れる。カットや釘打ちといった加工も容易で現場でも扱いやすい。
  • 安定した品質とコスト:
    複数の単板を貼り合わせて製造するため、無垢材に比べて品質のばらつきが少なく、価格も安定しやすい。一定の品質で計画的に調達したい製造・販売の現場に適している。
構造用合板

関連記事:合板とは?基本の定義から製造工程・種類・用途まで徹底解説

構造用合板の品質基準とJAS規格

構造用合板を選ぶうえで欠かせないのが、JAS規格を確認することです。

JAS規格における構造用合板の位置づけ

JAS(日本農林規格)は、合板や製材、集成材など木材製品を広く対象に品質や表示を定めた規格です。

JASのさまざまな規格のなかで、構造用合板は普通合板やコンクリート型枠用合板などと同じカテゴリに区分されます。

なかでも構造用合板は、構造部に使うことを前提に強度や接着性能などの基準が定められており、汎用の普通合板とは求められる性能の厳しさが異なります

調達する際はJASマークと表示内容を確認することで、用途に適した品質を選びやすくなるでしょう。

接着性能による区分

構造用合板は、接着剤の耐水性能に応じて区分されます。

合板のJAS規格は特類・1類に分けられており、区分ごとの耐水性能と用途の目安は以下のとおりです。

区分耐水性能適した使用環境の目安
特類最も高い屋外や常時湿潤となる環境
(外部に面する箇所や水分の影響を受けやすい部位)
1類高い断続的に湿気を受ける程度の環境
(比較的湿気の少ない下地など)

構造用合板は、使用箇所が水回りや外部に近い部位ほど、高い耐水性能が必要です。

ホルムアルデヒド放散量の区分

接着剤に含まれるホルムアルデヒドの放散量による区分もあり、シックハウス対策に関係しています。

放散量がもっとも少ないのが「F☆☆☆☆(フォースター)」で、建築基準法において内装の使用面積に制限が設けられていません。

室内環境への配慮が求められる用途では、F☆☆☆☆であるかどうかを確認しておきましょう。

強度等級などその他の基準

構造用合板には、接着性能やホルムアルデヒド放散量のほかにも、強度や品質に関わる基準が定められています。

具体的には、曲げやせん断などの性能試験に基づく強度評価、含水率、寸法精度などが挙げられます。

これらを総合的に評価し、用途に求められる強度に適した等級の製品を選びましょう。

構造用合板

構造用合板と他の合板・建材との違い

構造用合板は、見た目の似た合板や建材と混同されやすいため、あらかじめそれぞれの違いを押さえておくことが大切です。

普通合板

普通合板は用途が定められていない汎用的な合板で、DIYや家具作りなどに幅広く使われます。

表面に塗装などはなく、強度の厳密な基準もありません。

一方の構造用合板は、構造部に使うことを前提に強度や接着性能の基準がJASで定められた建材です。

同じ合板でも、求められる性能と使いどころが大きく異なります。

ベニヤ板

ベニヤ板とは、丸太を薄く剥いた単層の板(単板)そのものを指します。

合板は、このベニヤを繊維方向が直交するように複数枚貼り合わせたものです。

つまりベニヤは合板の材料であり、構造用合板はそのベニヤを積層して強度を高めた製品にあたります

両者は呼び方が混同されやすいため、発注時には注意が必要です。

コンパネ(コンクリート型枠用合板)

コンパネは正式にはコンクリート型枠用合板といい、コンクリートを流し込む型枠用として耐水性を重視し、表面が型枠用に仕上げられています。

これに対して構造用合板は、構造部に使う建材で強度の基準が中心です。

見た目が似ていても用途と求められる性能が異なるため、混同して発注すると必要な性能を満たせないおそれがあります。

構造用合板

用途別の厚みの選び方

構造用合板は、使う部位によって適切な厚みが異なります。

用途に応じた厚みの選定

厚みは9・12・15mmが中心で、根太を省略する工法や防音を目的とする場合には24・28mmなどの厚物も使われます。

サイズは910×1820mm(通称サブロク)が標準です。

壁や床、屋根では求められる強度や荷重の条件が異なるため、適した厚みも変わります。

用途別の厚みの目安は以下のとおりです。

用途厚みの目安選定のポイント
壁(耐力壁)9〜12mm釘の種類とピッチを守ることで耐力壁としての性能を確保。同じ厚みでも施工条件で性能が変わる。
12mm以上
(15・24・28mmなど)
荷重やたわみに耐える厚物を選ぶ。根太を省略する工法では厚物が必要。
屋根12mm前後屋根材の重さに応じて厚みを調整。

建物の工法や必要な強度によって最適な厚みが異なりますが、荷重のかかる床などは厚物が求められ、壁などは比較的薄手でも条件を満たせる傾向があります。

選定時に確認したいチェックポイント

構造用合板を選ぶ際は、厚みだけでなく、品質や供給面も含めて確認することが大切です。

発注前には、以下に挙げたポイントを押さえておきましょう。

  • JAS表示の確認:
    接着区分(特類・1類など)、ホルムアルデヒド放散量(F☆☆☆☆)、強度等級が用途に合っているかを確認
  • 用途と必要強度の整合:
    壁・床・屋根といった使用部位と求められる強度に厚み・等級が見合っているかを照らし合わせる
  • 供給の安定性と納期:
    必要な量を予定どおり調達できるか、在庫状況や納期を事前に確認

これらを理解しておくことで、用途に合わない製品の発注や、納期遅れのリスクを防げます。

構造用合板

構造用合板の供給リスクと市況

構造用合板を安定して調達するには、近年の市況を理解しておくことも欠かせません。

供給面で課題となっている2つの事例を紹介します。

ナフサショックの影響

構造用合板は輸入や原料を海外に頼る部分が多いため、近年は供給の不安定さが課題となっています。

なかでも影響が大きいのがナフサショックです。

ナフサは接着剤などの原料となる石油化学の基礎原料で、中東情勢の緊迫化を背景に供給が逼迫し、接着剤をはじめとする建材の値上げや受注制限が相次いでいます。

接着剤を多用する構造用合板も、その影響を受けやすい建材です。

必要な量を予定どおり調達できなければ、工期遅れや価格転嫁につながりかねません。

ウッドショック時に起きた品質問題

コロナ禍に起きたウッドショックの際には、合板も不足し、一部の輸入品が多くの割合を占めていました。

このとき、JAS品質のハンコが押されているにもかかわらず、その表示が虚偽であり、低品質の製品が流通するという問題が起きました。

実際に使用した現場では、厚みが表示と違う、表面が剥がれるといったトラブルに発展しています。

こうした経緯からも、安定した在庫と供給体制を持つ仕入先を確保し、JAS表示などで品質を確かめておくことが、調達リスクを抑えるうえで重要なポイントです。

構造用合板

関連記事:合板ショック(ベニヤショック)とは?インドネシアやマレーシアの合板が高騰中

関連記事:ロシア産木材の共有不足で第二次ウッドショックは起こるか?日本への影響は?

構造用合板の調達はフルタニランバーまでご相談ください

構造用合板は、供給が不安定になりやすい状況にあるからこそ、安定した在庫と相談体制を持つ仕入先を選ぶことが大切です。

フルタニランバーは、世界中の木材を輸入・販売・加工する木材専門商社として、構造用合板の安定供給と用途に応じたご提案に対応しております。

針葉樹の構造用合板をはじめ、ラワンやシナのベニヤ材、内装にも使えるランバーコアなど、幅広い在庫を確保しています。

供給が逼迫する局面でも調達のご相談に応じる体制を整えており、納期や数量に不安がある場合も対応が可能です。

用途に合う規格や厚みのご相談から、カットや加工、見積や納期の確認まで一括で承ります。

調達でお困りの際は、お気軽にフルタニランバーへご相談ください。

【FAQ】構造用合板に関するよくある質問

構造用合板について、いただくことの多いご質問に回答いたします。

構造用合板とコンパネはどちらが丈夫ですか?

用途が異なるため、単純にどちらが丈夫とは比較できません。

構造用合板は建物の構造部に使うことを前提に強度の基準が定められた建材で、コンパネ(コンクリート型枠用合板)は型枠用として耐水性を重視して作られています。

構造部に使うのであれば、強度基準を満たした構造用合板を選ぶのが適切です。

構造用合板は水回りに使えますか?

接着区分によって耐水性が異なるため、使用環境に応じた区分を選べば対応できます。

屋外や常時湿気を受ける環境には、最も耐水性能の高い特類が適しています

水回りなど湿気の影響を受けやすい箇所では、用途に合った区分かどうかをJAS表示で確認したうえで選ぶことが大切です。

厚みはどう選べばよいですか?

使用する部位と求められる強度から選びます。

壁の下地には9〜12mm、荷重のかかる床には12mm以上の厚物、屋根には12mm前後が目安です。

ただし建物の工法や必要な強度によって最適な厚みは変わるため、判断に迷う場合は用途を伝えて仕入先へ相談すると確実です。

まとめ

構造用合板は、単板を直交積層することで高い強度と寸法安定性を備えた建材であり、壁や床、屋根の構造部に欠かせません。

選定にあたっては、JAS規格の接着区分やホルムアルデヒド放散量、強度等級を確認し、普通合板やコンパネとの違いを踏まえて用途に合った製品を選ぶことが大切です。

フルタニランバーは木材専門商社として、構造用合板の安定供給から用途に応じた規格や厚みのご提案、加工や納期の調整まで幅広く対応しております。

調達にお悩みの際は、ぜひ一度フルタニランバーへご相談ください。

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